ATCカップリンク
日産がオートコントロール4WDシステムに採用する、前後輪へのトルク配分を的確に行うデバイス。構造は、波形の4つのカム面をもつハウジング、ピストンを備えたローター、ピストンから吐出されたオイルの圧力をコントロールするバルブ、作動オイルの体積変化を吸収するアキュムレーターからなる。作動は前後輪に回転速度差が生ずると、ローターに保持された9本のピストンが4つのカム山に追随しながら往復運動を行う。そのとき圧縮側に働くピストンによって吐出されたオイルが、狭いオリフィス通路を抜けようとして高圧化、その油圧がピストンとカム面に押付け圧として働き、両者の接触角によって軸方向と回転方向に分力され、回転方向の力がローターから後輪にトルクを伝達する、という仕組みである。
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