AACSとBackupHDDVDの手法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 08:03 UTC 版)
「BackupHDDVD」の記事における「AACSとBackupHDDVDの手法」の解説
詳細は「Advanced Access Content System」を参照 AACS ライセンシングアドミニストレータ (AACS LA) は各デバイス製造者に固有の暗号化キーを253個割り当てる。AACS保護が施されたディスクに含まれる動画コンテンツはタイトルキーと呼ばれる最大64個のキーで暗号化される。タイトルキーはディスクに記録されるが、このときタイトルキー自体もボリュームユニークキーと呼ばれる別のキーで暗号化される。一方、再生時の認定デバイスは各ディスクのメディアキーブロックを参照してプロセスキーを取得した後、そのディスクのボリュームユニークキーを復号する。認定デバイスがメディアキーブロックからプロセスキーを取得するときにも復号が必要であり、この作業には製造者に割り当てられたデバイスキーの1つまたは複数が使用される。プロセスキーが取得されると、ボリュームキーとタイトルキーの復号へと処理が進み、最終的にコンテンツが復号される仕組みとなっている。 あるデバイスキーが無効化されると、それ以降に製造されるディスクのメディアキーブロックは、無効化されたデバイスキーでは有効なプロセスキーを取得できないように暗号化される。したがって、新しく製造されたコンテンツを再生するには、再生ソフトを最新版にアップグレードする必要があるが、それによって以前に流出したキー情報を利用した再生はできなくなる。デバイスキーまたはプロセスキーを使えばより多くのディスクを復号できる可能性はあるが、BackupHDDVDではこれらを使用していない。これは、これらのキーはAACS LAがいつでも無効化できるためである。AACS LAによってデバイスキーが無効化されると特定のデバイス(または再生機器)で有効なボリュームユニークキーを取得できなくなる。AACS LAの無効化策による影響を避けるため、BackupHDDVDは再生ソフトから得られたボリュームキーとタイトルキーを使うことでデバイスキーのやり取りと認証プロセスをバイパスし、AACSの保護機構そのものを回避している。
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