9. 選択公理 (または同値な命題)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 15:26 UTC 版)
「ツェルメロ=フレンケル集合論」の記事における「9. 選択公理 (または同値な命題)」の解説
詳細は「選択公理」を参照 任意の集合 X {\displaystyle X} に対して、 X {\displaystyle X} を整列する二項関係 R {\displaystyle R} が存在する。これは R {\displaystyle R} が、空でない X {\displaystyle X} のどの部分集合も R {\displaystyle R} のもとで最小元を持つような、 X {\displaystyle X} の全順序であることを意味する。 ∀ X ∃ R ( R well-orders X ) . {\displaystyle \forall X\exists R(R\;{\mbox{well-orders}}\;X).} ZFの公理 (すなわち、前述の8つの公理および公理図式) の下で、選択公理は同値な主張をいくつか持つ。Kunenは選択公理に相当するものとして上記の主張を公理に設定したが、これは通常整列可能定理と呼ばれるものである。 選択公理と呼ばれる主張は通常次のようなものである:空でない集合による集合族 { X λ } λ ∈ Λ ( ∀ λ . X λ ≠ ∅ ) {\textstyle \{X_{\lambda }\}_{\lambda \in \Lambda }\ (\forall \lambda .X_{\lambda }\neq \emptyset )} に対して、各 X λ {\textstyle X_{\lambda }} から要素を1つ選択して新しい集合を作ることができる。すなわち、写像 f : Λ → ⋃ λ ∈ Λ X λ {\textstyle f:\Lambda \to \bigcup _{\lambda \in \Lambda }X_{\lambda }} で ∀ λ . f ( λ ) ∈ X λ {\textstyle \forall \lambda .f(\lambda )\in X_{\lambda }} となるようなものが存在する。 選択公理は選択集合の存在を主張するが、選択集合がどのように「構築」されるかについては言及しないため、非構成的であるとされる。ACが存在を主張する特定の集合[要実例]の定義可能性(または不可能性)を明らかにしようと、数多くの研究がなされた。
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