ベートーヴェン:グレトリの歌劇「獅子心王リチャード」のロマンス「燃える情熱」の主題による8つの変奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ベートーヴェン:グレトリの歌劇「獅子心王リチャード」のロマンス「燃える情熱」の主題による8つの変奏曲 | 8 Variationen über das Thema(Romanze) "Une fievre brulante" aus der Oper "Richard Coeur de Lion" von A.-E.-M.Gretry WoO.72 | 作曲年: 1796(-97?)年 出版年: 1798年 初版出版地/出版社: Traeg |
作品解説
主題は、1784年にパリで初演されたアンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813)のオペラ《獅子心王リチャード》のロマンスより。彼はベルギーに生まれ、主にフランスで活躍した作曲家である。特にオペラを数多く作曲しており、ベートーヴェンが取り上げたこのオペラは、グレトリの代表作となっている。
変奏は、主題の穏やかな動きの旋律を比較的保持しているため、主題との関係が非常にわかりやすい。最終変奏では2/4拍子へと変化し、さらにアレグロへとテンポ・アップするが、上声部にしっかりと旋律線が残っている。コーダもまた同じことで、3度下の変イ長調部分も、アルペジオによるプレスト部分の前半も、主題旋律を聞き取ることができる。そして最後にようやく、アルペジオが雪崩のように折り重なって変奏曲を閉じる。
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