2011年のオランダグランプリ (ロードレース)とは? わかりやすく解説

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2011年のオランダグランプリ (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/02 05:09 UTC 版)

  2011年のオランダグランプリ
レース詳細
2011年のロードレース世界選手権 全17戦中第7戦
決勝日 2011年6月25日
開催地 TTサーキット・アッセン
開催コース 常設サーキット
4.542km
MotoGP
ポールポジション ファステストラップ
マルコ・シモンチェリ ベン・スピーズ
1:34.718 1:35.240
表彰台
1. ベン・スピーズ
2. ケーシー・ストーナー 3. アンドレア・ドヴィツィオーゾ


Moto2
ポールポジション ファステストラップ
ステファン・ブラドル ポル・エスパルガロ
1:39.305 1:47.615
表彰台
1. マルク・マルケス
2. ケナン・ソフォーグル 3. ブラッドリー・スミス
125 cc
ポールポジション ファステストラップ
マーベリック・ビニャーレス マーベリック・ビニャーレス
1:44.597 1:44.928
表彰台
1. マーベリック・ビニャーレス
2. ルイス・サロム 3. セルヒオ・ガデア


2011年のオランダグランプリ(ダッチTT)は、ロードレース世界選手権2011年シーズン第7戦として、6月23日から25日までオランダTTサーキット・アッセンで開催された。

概要

125ccクラス

125ccクラス予選では、前戦に続いてルーキーのマーベリック・ビニャーレスポールポジションを獲得した[1]。ポイントリーダーのニコラス・テロルは金曜朝のフリー走行で転倒し右手小指を骨折、怪我を押して午後の予選に出場したが、再び転倒で右手小指の腱を傷めてしまった。転倒前に予選8番手のタイムを出してはいたものの、手術を受けることになり決勝は欠場となった[2]

22周の予定だった土曜日の決勝レースは、途中から雨が降り始めたため15周目に赤旗が掲示。14周終了時点の順位が採用され、その時点でトップに立っていたビニャーレスが2勝目を挙げた。2位には終盤に追い上げを見せたルイス・サロムが入り、自身GP初の表彰台に立った。

ポイントランキングでは、ランキング2位のジョナス・フォルガー(今回8位)が、欠場のテロルとの差を27ポイントに詰めた[3]

Moto2クラス

Moto2クラス予選では、ポイントリーダーのステファン・ブラドルがシーズン6度目のポールポジションを獲得した。2番グリッドには前戦のポールシッターのマルク・マルケスが続いた[4]

ウェットレースとなった土曜日の決勝では、序盤はブラッドリー・スミスがレースをリード、11周目には代わってケナン・ソフォーグルがトップに立つ。そして17周目にマルケスがトップに立つと、後続との差を徐々に引き離してシーズン2勝目を挙げた。2位にはソフォーグルが入り、自身GP初となる表彰台に立った。3位のスミスは2戦連続の表彰台となった。4位にはアンソニー・ウエストが入り、得意の雨で自身クラス最高位を更新した[5]

ブラドルは雨の中ペースが上がらず、7位走行中の21周目に転倒、シーズン初のリタイヤを喫した。他にも高橋裕紀が2位走行中の20周目に転倒リタイヤとなる等、全部で13人のライダーが転倒する荒れたレースとなった。

ポイントランキングでは、今回の勝利でマルケスが2位に浮上。しかし今回ノーポイントのブラドルとの間には、依然57ポイントの大差が残った[6]

MotoGPクラス

MotoGPでは今回、第4戦フランスGPでのクラッシュで右鎖骨を骨折し欠場が続くダニ・ペドロサの代役として、青山博一レプソル・ホンダチームからエントリー。ワークス仕様のRC212Vを駆る機会を得た。またグレシーニチームではその青山の代役にHRCの開発ライダーである秋吉耕佑を起用した[7]

金曜日の予選ではマルコ・シモンチェリがシーズン2度目となるポールポジションを獲得、2番手には今回GP参戦50周年を記念した赤白のスペシャルカラーのマシンで登場した[8]ヤマハワークスベン・スピーズ、3番手にはポイントリーダーのケーシー・ストーナーが続いた[9]ロリス・カピロッシは予選中に転倒、右肩脱臼・肋骨骨折の重傷を負い、このあと3レースの欠場を強いられることとなった[10]

土曜日の決勝レース、スタートではスピーズがトップに立った。いっぽうシモンチェリは、1周目の5コーナーで2番手のホルヘ・ロレンソをオーバーテイクした直後に体勢を崩して両者が接触・転倒。2人ともコースに復帰したものの大きく出遅れた。その後スピーズは後続との差を徐々に広げ、独走でグランプリ初優勝を成し遂げた。2番手にはストーナー、3番手にはアンドレア・ドヴィツィオーゾと、レプソル・ホンダの2人が表彰台に立った。

4位には今回、2012年用1000ccプロトタイプマシン(デスモセディチGP12)に従来のGP11用800ccエンジンを積んだ「GP11.1」と呼ばれる新マシンで臨んだバレンティーノ・ロッシが入った[11]。青山博一はフリー走行での転倒で背中を強打(のちに第9胸椎を骨折していたことが判明[12])、痛みを押して出場した決勝では8位を記録した。

ポイントランキングでは今回2位のストーナーが、転倒後追い上げを見せたものの6位に終わったロレンソに対し28ポイントにギャップを広げた[13]

MotoGPクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 11 ベン・スピーズ ヤマハ 26 41:44.659 2 25
2 27 ケーシー・ストーナー ホンダ 26 +7.697 3 20
3 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ ホンダ 26 +27.506 5 16
4 46 バレンティーノ・ロッシ ドゥカティ 26 +30.684 11 13
5 69 ニッキー・ヘイデン ドゥカティ 26 +43.172 9 11
6 1 ホルヘ・ロレンソ ヤマハ 26 +44.536 4 10
7 5 コーリン・エドワーズ ヤマハ 26 +1:08.112 8 9
8 7 青山博一 ホンダ 26 +1:10.753 12 8
9 58 マルコ・シモンチェリ ホンダ 26 +1:24.925 1 7
10 24 トニ・エリアス ホンダ 26 +1:26.216 15 6
11 19 アルバロ・バウティスタ スズキ 26 +1:38.466 14 5
12 8 エクトル・バルベラ ドゥカティ 25 +1 lap 13 4
13 64 秋吉耕佑 ホンダ 25 +1 lap 16 3
14 35 カル・クラッチロー ヤマハ 24 +2 laps 6 2
Ret 14 ランディ・ド・プニエ ドゥカティ 1 アクシデント 10
Ret 17 カレル・アブラハム ドゥカティ 0 アクシデント 7
DNS 65 ロリス・カピロッシ ドゥカティ 負傷

Moto2クラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 93 マルク・マルケス スッター 24 44:30.409 2 25
2 54 ケナン・ソフォーグル スッター 24 +2.397 7 20
3 38 ブラッドリー・スミス テック3 24 +6.418 10 16
4 13 アンソニー・ウエスト MZ-RE ホンダ 24 +22.803 20 13
5 15 アレックス・デ・アンジェリス モトビ 24 +25.882 22 11
6 75 マティア・パシーニ FTR 24 +26.851 18 10
7 34 エステベ・ラバト FTR 24 +28.125 19 9
8 12 トーマス・ルティ スッター 24 +28.712 4 8
9 4 ランディ・クルメナッハ カレックス 24 +29.744 17 7
10 76 マックス・ノイキルヒナー MZ-RE ホンダ 24 +39.767 39 6
11 25 アレックス・バルドリーニ スッター 24 +47.158 28 5
12 29 アンドレア・イアンノーネ スッター 24 +50.846 25 4
13 68 ヨニー・エルナンデス FTR 24 +57.118 21 3
14 3 シモーネ・コルシ FTR 24 +1:00.775 3 2
15 71 クラウディオ・コルティ スッター 24 +1:06.310 15 1
16 40 アレックス・エスパルガロ ポンス カレックス 24 +1:06.764 6
17 51 ミケーレ・ピロ モリワキ 24 +1:06.823 9
18 77 ドミニク・エガーター スッター 24 +1:16.296 13
19 88 リカルド・カルダス モリワキ 24 +1:21.524 31
20 31 カルメロ・モラレス モリワキ 24 +1:22.289 32
21 49 ケブ・コフラン FTR 24 +1:38.161 30
22 66 ミシェル・ファン・デル・マルク テンケイト 24 +1:41.888 33
23 21 ハビエル・フォレス スッター 24 +1:42.189 24
24 45 スコット・レディング スッター 23 +1 lap 8
25 95 マシェル・アル・ナイミ モリワキ 23 +1 lap 38
26 39 ロベルティーノ・ピエトリ スッター 23 +1 lap 36
Ret 65 ステファン・ブラドル カレックス 20 アクシデント 1
Ret 97 スティーブン・オデンダール スッター 20 アクシデント 37
Ret 72 高橋裕紀 モリワキ 19 アクシデント 5
Ret 44 ポル・エスパルガロ FTR 19 アクシデント 11
Ret 9 ケニー・ノエス FTR 19 アクシデント 26
Ret 19 ザビエル・シメオン テック3 18 アクシデント 14
Ret 36 ミカ・カリオ スッター 13 棄権 16
Ret 80 アクセル・ポンス ポンス カレックス 7 アクシデント 34
Ret 14 ラタパー・ウィライロー FTR 5 アクシデント 27
Ret 53 バレンティン・デビーズ FTR 5 アクシデント 35
Ret 64 サンティアゴ・エルナンデス FTR 3 アクシデント 29
Ret 63 マイク・ディ・メッリオ テック3 2 アクシデント 12
Ret 16 ジュール・クルーセル スッター 2 アクシデント 23
DNQ 82 エレナ・ロセール スッター 予選落ち

125ccクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 25 マーベリック・ビニャーレス アプリリア 14 25:04.147 1 25
2 39 ルイス・サロム アプリリア 14 +2.555 5 20
3 33 セルヒオ・ガデア アプリリア 14 +2.655 8 16
4 11 サンドロ・コルテセ アプリリア 14 +3.670 3 13
5 5 ヨハン・ザルコ デルビ 14 +3.903 2 11
6 52 ダニー・ケント アプリリア 14 +4.469 9 10
7 7 エフレン・バスケス デルビ 14 +8.828 6 9
8 94 ジョナス・フォルガー アプリリア 14 +10.416 7 8
9 77 マルセル・シュロッター マヒンドラ 14 +10.791 13 7
10 55 エクトル・ファウベル アプリリア 14 +13.238 4 6
11 10 アレクシ・マスボー KTM 14 +15.255 15 5
12 15 シモーネ・グロツキー アプリリア 14 +16.061 11 4
13 99 ダニー・ウェブ マヒンドラ 14 +25.420 10 3
14 63 ズルファミ・カイルディン デルビ 14 +26.954 35 2
15 23 アルベルト・モンカヨ アプリリア 14 +27.578 19 1
16 84 ヤコブ・コーンフェール アプリリア 14 +27.886 17
17 3 ルイジ・モルシアーノ アプリリア 14 +29.450 14
18 41 Luca Grünwald KTM 14 +32.367 21
19 30 ジュリアン・ペドーネ アプリリア 14 +33.472 12
20 56 ピーター・セベスティエン KTM 14 +39.819 26
21 28 ジュゼップ・ロドリゲス アプリリア 14 +40.069 29
22 51 Bryan Schouten ホンダ 14 +46.619 25
23 19 アレッサンドロ・トヌッチ アプリリア 14 +47.645 27
24 43 フランチェスコ・マウリエロ アプリリア 14 +47.904 34
25 21 ハリー・スタフォード アプリリア 14 +48.341 20
26 17 テイラー・マッケンジー アプリリア 14 +1:03.962 24
27 36 ホアン・ペレロ アプリリア 14 +1:06.347 30
28 75 Thomas van Leeuwen ホンダ 14 +1:10.403 31
29 67 Jerry van de Bunt ホンダ 14 +1:22.128 28
30 96 ルイ・ロッシ アプリリア 14 +1:23.063 18
31 50 ストゥーラ・ファーガーハウグ アプリリア 14 +1:25.572 16
32 61 Ernst Dubbink ホンダ 14 +1:33.434 33
33 26 アドリアン・マルティン アプリリア 11 +3 laps 22
Ret 53 ジャスパー・イウェマ アプリリア 12 アクシデント 32
Ret 31 ニクラス・アジョ アプリリア 3 棄権 23
DNS 18 ニコラス・テロル アプリリア スタートせず

脚注

参考文献


前戦
2011年のイギリスグランプリ
ロードレース世界選手権
2011年シーズン
次戦
2011年のイタリアグランプリ
前回開催
2010年のオランダグランプリ
オランダグランプリ(ダッチTT) 次回開催
2012年のオランダグランプリ



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