2の平方根の無理性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 12:48 UTC 版)
2の平方根が無理数であることは古くから知られていたが、その証明を無限降下法で表現することもできる。2の平方根が有理数であると仮定すると、2つの自然数 p, q を用いて 2 = p q {\displaystyle {\sqrt {2}}={\frac {p}{q}}} と表せる。平方して分母を払うと 2 q 2 = p 2 {\displaystyle 2q^{2}=p^{2}\,} を得る。よって p は偶数である。p = 2P とすると、P も自然数であって 2 q 2 = 4 P 2 {\displaystyle 2q^{2}=4P^{2}\,} となる。両辺の2を払って q 2 = 2 P 2 {\displaystyle q^{2}=2P^{2}\,} を得る。よって q も偶数である。q = 2Q とすると、 2 = P Q {\displaystyle {\sqrt {2}}={\frac {P}{Q}}} であるから、p > P, q > Q により分数表示としてより小さなものが見付かったことになる。この手続きは何度でも繰り返すことができるから、いくらでも小さなものを得ることができる。しかし、自然数の範囲では、それは不可能なはずである。したがって、仮定が誤りだったのであり、2の平方根は無理数である。
※この「2の平方根の無理性」の解説は、「無限降下法」の解説の一部です。
「2の平方根の無理性」を含む「無限降下法」の記事については、「無限降下法」の概要を参照ください。
- 2の平方根の無理性のページへのリンク