1,3-ジチアンとは? わかりやすく解説

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1,3-ジチアン


ジチアン

(1,3-ジチアン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/26 05:16 UTC 版)

ジチアン (dithiane) とは有機硫黄化合物で、硫黄を2個含む飽和複素6員環化合物のこと。あるいはその構造を含む化合物群。有機合成において 1,3-ジチアン環が重要であり、ビルディングブロックとして、または保護基として用いられる。


  1. ^ Greene, T. W.; Wuts, P. G. Protecting Groups in Organic Syntheses 3rd ed., Wiley, 1999.
  2. ^ a b Smith, M. B.; March, J. March's Advanced Organic Chemistry 5th ed., Wiley, New York, 2001, pp. 556.


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1,3-ジチアン

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ジチアン」の記事における「1,3-ジチアン」の解説

ルイス酸触媒下、カルボニル化合物に 1,3-プロパンジチオール縮合させると 1,3-ジチアン構造として保護できる。1,3-ジチアン環は酸や塩基還元剤求核剤に対して耐性を示す。脱保護硝酸銀などの酸化剤用いる。 RR ′ C ( = O ) + HSCH 2 CH 2 CH 2 SHRR ′ C ( S 2 C 3 H 6 ) {\displaystyle {\ce {{RR'C(=O)}+HSCH2CH2CH2SH->RR'C(S2C3H6)}}} アルデヒド (RCHO) を 1,3-ジチアン保護した場合、2個の硫黄挟まれC-H 水素は n-ブチルリチウムのような強塩基引き抜くことができる。溶媒THF などを用い低温行われるこのようにして発生させたリチオ体はハロゲン化アルキルカルボニル化合物、あるいはエポキシドなどの求電子剤反応して炭素-炭素結合作る。1,3-ジチアン環を脱保護するとカルボニル基再生し形式的にはアシルアニオン (RC(=O)-) が求電子剤結合した生成物得られる極性変換一手法である。 1,3-ジチアン保護ラネーニッケルにより還元して脱硫黄化したメチレン基とすることもできる

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「1,3-ジチアン」を含む「ジチアン」の記事については、「ジチアン」の概要を参照ください。

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