龍澤寺 (石狩市)とは? わかりやすく解説

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龍澤寺 (石狩市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 10:03 UTC 版)

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龍澤寺(竜沢寺)

所在地 北海道石狩市厚田区古潭2
位置 北緯43度21分27.7秒
東経141度25分44.5秒
座標: 北緯43度21分27.7秒 東経141度25分44.5秒
山号 三面山
宗旨 曹洞宗
本尊 釈迦牟尼仏→阿弥陀如来[1]
創建年 1861年文久元年)5月[1]
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龍澤寺(りゅうたくじ)は北海道石狩市厚田区古潭2にある曹洞宗の寺院。竜沢寺とも表記される。

水道が普及する以前、海沿いの土地である厚田は総じて飲料水の確保が難しく、古潭で唯一の井戸があった龍澤寺には炊飯時や渇水期になると、手桶やバケツを持った人々が長蛇の列を作ったという逸話がある[2]

歴史

1861年文久元年)5月、函館市にある高龍寺の末寺として創建される[1]。当初は、現在古潭墓地がある場所に所在していた[1]

1874年(明治7年)2月、風雪のため大破[3][注 1]1875年(明治8年)7月、開拓使厚田郡出張所[注 2]の役宅の払い下げを受ける[3]

このころ、古潭の北はずれのヲショロコツにあった弁天社が、海岸の浸食のために移動させられる運びとなり、弁天社の収蔵品等の一部が龍澤寺に移された[5]。龍澤寺本堂の向拝にある龍の彫刻も元は弁天社の物であり[4]、本堂にぴったりと収まる寸法でない理由はそこにあるという[6]

1945年(昭和20年)7月15日、アメリカ軍の空襲を受けて庫裡が全焼したものの、本堂は大きな被害を免れた[4]

1955年(昭和30年)、本堂大修築[4]1957年(昭和32年)、庫裡新築[4]

1983年(昭和58年)、本堂と庫裡が増築される[4]

寺宝

善寳寺のお札
同寺は山形県鶴岡市に所在しており、北国の漁業者や船乗りからの信奉が厚い[4]
本尊横の仏像
高さ71cm・幅26cmの楕円筒形の厨子に納められている[7]。全体の重さは4.5kg[7]
1864年元治元年)、厚田場所請負人である浜屋の平田与三右衛門が、白津狩(シラツカリ)サケ漁の網で海から引き上げた物[7]
1867年慶応3年)に奉納された[4]
鰐口 (1)
1791年寛政3年)、3代目村山伝兵衛によって寄進された物[8]。龍澤寺創建の70年前の年号なので、弁天社の旧蔵品と考えられる[5]
最大径29cm・厚さ10cm[8]。中央の撞座には八葉蓮華文が施され、上部には2か所の耳がある[8]。下半分の唇の厚さや、「目」と呼ばれる左右の取っ手が特徴的である[8]
北海道博物館に寄託されている[4]
鰐口 (2)
1792年(寛政4年)、3代目村山伝兵衛によって寄進された物[8]
最大径37cm・厚さ10cm[8]。撞座に八葉蓮華文が施されている点は前年の鰐口と同様で、2か所の耳には鎖も残っている[8]
厚田区総合センター内に展示されている[8]

脚注

注釈

  1. ^ 『石狩の碑 第四輯』では、大破を1872年(明治5年)冬のこととしている[4]
  2. ^ 1874年(明治7年)1月に、厚田郡出張所は石狩出張所に併合されていた[4]

出典

  1. ^ a b c d 碑 2012, p. 71.
  2. ^ 厚田村史 1969, p. 507.
  3. ^ a b 厚田村史 1969, p. 530.
  4. ^ a b c d e f g h i j 碑 2012, p. 72.
  5. ^ a b 厚田村史 1969, pp. 468 - 469.
  6. ^ 厚田村史 1969, p. 469.
  7. ^ a b c 厚田村史 1969, p. 387.
  8. ^ a b c d e f g h 碑 2012, p. 73.

参考文献

  • 『厚田村史』、1969年9月25日。
  • 『石狩の碑 第四輯 厚田区編』石狩市郷土研究会〈いしかり郷土シリーズ〉、2012年12月。



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