題材の伝承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/13 17:57 UTC 版)
薩摩藩政時代、奄美大島の焼内間切(現宇検村)須古に「かんつめ」という18歳あまりの美しい娘がいた。しかし実家の貧しさゆえ、彼女は隣村名柄の豪農のもとへヤンチュ(家人・奄美独特の債務奴隷)として身売りされた。働き者で美しいかんつめに目をつけた主人は、彼女を妾にしようとたくらむ。 一方、久慈(現瀬戸内町)の役所に、岩加那(いわかな)という三線の上手い筆子(てっこ)(書記)がいた。ある日、公用で豪農の元を訪れた岩加那は宴の席で、偶然にかんつめと出会い、歌の上手い彼女と三線の掛け合いをするうち恋に落ちる。 2人は夜な夜な名柄と久慈の間の佐念山で、逢引をしていた。一方、2人の関係を知って激怒した主人により、彼女は虐待された(強姦されたとも、嫉妬した豪農主人の妻から陰部に焼火箸を当てられたともいわれる)。 世を儚んだかんつめは逢引をしていた佐念山で首を吊って自殺した。かんつめの死後、豪農主人の家では親族がハブに咬まれたり、変死が相次ぐなどし没落したといわれる。
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