頭を傾げる
「首を傾げる」は、頭部を側方に少し倒すような動作や仕草を指す表現である。しばしば疑りや訝りを象徴する動作として扱われる。
「頭をもたげる」は頭部を起こす動作や仕草を指す表現である。不安や懸念などが増大あるいは顕在化するさまを表現する言い方として用いられることもある。
「首」という言葉は、頸部を指す場合もあるが、頭部全体を指す意味で用いられる場合もある。つまり、「首を傾げる」を「頭を傾げる」と言い換えても意味上の破綻が生じるとは言いにくい。
小川未明や宮本百合子のような明治生まれの作家が「頭をかしげる」という表現を使用している事例も見いだせる。
「頭を傾げる」という表現は「誤用である」とまでは言いにくい。とはいえ国語表現として一般的な言い方は断然「首を傾げる」の方である。「頭を~」は大分イレギュラーな言い方である。誤用扱いされても致し方ないかもしれない。
- 頭を傾げるのページへのリンク