静止電極との振る舞いの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/01 09:03 UTC 版)
「回転円盤電極」の記事における「静止電極との振る舞いの違い」の解説
サイクリックボルタンメトリーなどにおいて行われる電極電位の逆掃引は、RDE を用いた測定系においては反応生成物が常に電極から流れ去るために挙動が変化する。逆掃引により描かれる i-E 曲線は、キャパシタンス部分を除いて順掃引による曲線と非常によく一致する。したがって、RDE を反応生成物の振る舞いを調べるために用いることはできない。しかし、回転リングディスク電極(英語版)を用いれば反応性についてさらに詳しく調査を行うことができる。RDE を用いたサイクリックボルタモグラムのピーク電流は、レビッチ式により支配されるプラトー状の領域となる。典型的には限界電流は静止電極におけるピーク電流よりも非常に大きくなる。これは、反応物の質量輸送が拡散にのみ依存する静止電極とは違って、回転円盤電極では電極円盤の回転によって動的に活性化されているためである。もちろん、回転子を停止させれば回転円盤電極を静止電極として用いることも可能である。
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