雨センサーの物理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 11:20 UTC 版)
現代の最も一般的な雨センサーは全反射の原理に基づいている。常に、車内から赤外光がフロントガラスに対して45度の角度で照射される。ガラスが乾いていれば、全反射の臨界角は42度前後である。この値は以下の全反射の式を使って得られる。 sin ( θ c ) = n 1 n 2 {\displaystyle \sin(\theta _{\text{c}})={\frac {n_{1}}{n_{2}}}} 上式において、 n 1 = 1 {\displaystyle n_{1}=1} は赤外光に対する空気の屈折率の近似値、 n 2 = 1.5 {\displaystyle n_{2}=1.5} は赤外光に対するガラスの屈折率の近似値である。この場合、赤外光の入射角が45度であるため、全ての光は反射され、検出器は最大強度を受け取る。 ガラスが濡れていれば、水の屈折率 ( n 1 = 1.3 {\displaystyle n_{1}=1.3} ) が空気よりも高いため、臨界角は60度前後に変化する。この場合、入射角が45度であるため、全反射が得られない。光線の一部はガラスを通して伝わり、反射によって観測される光強度はより小さくなる。これによってシステムは水を検知し、ワイパーを作動させる。
※この「雨センサーの物理学」の解説は、「雨センサー」の解説の一部です。
「雨センサーの物理学」を含む「雨センサー」の記事については、「雨センサー」の概要を参照ください。
- 雨センサーの物理学のページへのリンク