雨センサー
雨を検知して自動的にワイパーを作動させるためのセンサー。雨センサーをフロントガラスなどに装着し、雨を水分および水圧としてとらえ、水分についてはセンサーの電極間の電気抵抗を検出、水圧は圧力として検出、ある抵抗値以下、およびある圧力以上になったときに制御用コントローラーが作動してワイパーモーターに電流を流し、自動的にワイピングを行う装置。
雨センサー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/15 04:07 UTC 版)
雨センサー(あめセンサー)は、降雨作動式のスイッチング装置である。灌漑システムで使われる雨量センサーと自動車の雨滴感知オートワイパーで使われる降雨センサーがあるが、本項では後者について述べる。
自動車用センサー
1958年、ゼネラルモーターズのキャデラック部門は、雨が降り始めた時にキャデラック・エルドラドのコンバーチブルトップを閉じたり、開いた窓を上げたりするための様々な電気モーターを指導させる水感知スイッチを実験した。こういった装置で初めて登場したのは1950年から1951年頃に作られたコンセプトカーのル・サブルであった。
コンバーチブルトップのためのゼネラルモーターズの自動雨センサーは、シボレー・ベル・エアーといった車で1950年代にディーラーオプションとして利用可能であった[1]。
1996年モデルで、キャデラックはワイパー用の自動雨センサーを搭載した。
雨センサーの物理学
現代の最も一般的な雨センサーは全反射の原理に基づいている。常に、車内から赤外光がフロントガラスに対して45度の角度で照射される。ガラスが乾いていれば、全反射の臨界角は42度前後である。この値は以下の全反射の式を使って得られる。
上式において、は赤外光に対する空気の屈折率の近似値[2]、は赤外光に対するガラスの屈折率の近似値である[3]。この場合、赤外光の入射角が45度であるため、全ての光は反射され、検出器は最大強度を受け取る。
ガラスが濡れていれば、水の屈折率 () が空気よりも高いため、臨界角は60度前後に変化する[4]。この場合、入射角が45度であるため、全反射が得られない。光線の一部はガラスを通して伝わり、反射によって観測される光強度はより小さくなる。これによってシステムは水を検知し、ワイパーを作動させる。
出典
- ^ “1957 CHEVROLET BEL AIR CONVERTIBLE”. 2019年6月30日閲覧。
- ^ “Refractive index of Air - Ciddor”. 2023年4月15日閲覧。
- ^ Smith, D. Y.; Karstens, W. (2010). “Refractive index of glass and its dispersion for visible light”. Journal of Physics: Conference Series 249 (1): 012034. Bibcode: 2010JPhCS.249a2034S. doi:10.1088/1742-6596/249/1/012034.
- ^ “Refractive index”. 2023年4月15日閲覧。
雨センサー(英語版)
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「先進運転支援システム」の記事における「雨センサー(英語版)」の解説
車両用雨センサーは、水に感応するセンサーで、開いている窓を上げたり、開いているコンバーチブルトップを閉じたりするなどの電気的な動作を自動的に始動させる。また、この雨センサーは、検知した雨滴の頻度を把握して、対応する降雨量に応じた速度でワイパーを自動的に作動させることもできる。
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