雄性器官と雌性器官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/13 16:16 UTC 版)
被子植物の花では、雄しべとその花粉が雄性器官、雌しべやそこに含まれる胚珠などが雌性器官とされる。被子植物においては、花粉を別の花の雌しべに受粉させ、花粉管を伸ばして精細胞を胚珠に受精させることで、有性生殖の一連の流れが完了する。 花弁は、昆虫などの送粉者を誘引し、受粉率を高める機能があることから、雌性器官と考えられてきた。しかし花弁が雄性器官か雌性器官かという問いが提唱され、1980年代頃から議論されるようになった。その中でも Bell(1985)は、花弁を除去した花でも結実率が下がらず、送粉率が低下することなどを根拠に、花弁は昆虫を引きつけて花粉を送粉させるために主に機能していると結論づけた。これを受け、花弁は花粉を別の花の雌しべに運ぶための雄性器官であると考えられている。また種によっては、萼片が花弁のように発達して送粉者を誘引する機能をもつこともある。
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