遺伝子配列の検出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 02:40 UTC 版)
「DNAマイクロアレイ」の記事における「遺伝子配列の検出」の解説
「DNAマイクロアレイ」または「DNAチップ」は、数万から数十万に区切られたスライドガラス、またはシリコン基盤上にDNAの部分配列を高密度に配置し固定したものである。 この分析器具を用いれば、数万から数十万の遺伝子発現を一度に調べることが可能である。例えば、ヒトの遺伝子数は3万-4万といわれているが、これらのすべての遺伝子断片が1枚のガラス基板上に固定されており、このプローブと呼ばれる遺伝子断片と、ターゲットと呼ばれるヒトの細胞から抽出したメッセンジャーRNA(mRNA)を逆転写酵素で相補的DNA(cDNA)に変換したものとをハイブリダイゼーションすることによって、ヒト細胞内で発現している遺伝子情報を網羅的に検出することが可能である。 マウスの遺伝子断片を使った物も存在し、基礎研究や薬物試験(発がん性試験)等に用いられる。近年では、CGH解析や転写因子解析などをDNAマイクロアレイで網羅的に解析する技術が開発され、遺伝子発現以外での利用が拡大している。
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