道行恋苧環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 15:39 UTC 版)
四段目「杉酒屋」に続く景事。夜の社の境内で若い男女が追いつ追われつするさまを見せ、その中で赤姫姿の橘姫、いっぽう町娘姿のお三輪という対照的な姿の娘二人が、ひとりの男をめぐって争う。お姫様らしくおっとりした橘姫のクドキに続いて蓮葉な町娘のお三輪のクドキ、また「かきつばたは女房よ、色は似たりやあやめは妾…」にはじまる文句に合わせ、三人そろっての惣踊りが見どころである。江戸歌舞伎では義太夫狂言の道行は豊後節系の浄瑠璃で上演する事が多く、この「道行恋苧環」も常磐津の『願糸縁苧環』(ねがいのいとえにしのおだまき)という曲が残っている(天保4年〈1883年〉河原崎座初演)。ただし近年は文楽にならい竹本の曲で上演する事も多く、平成15年(2003年)の歌舞伎座では人形振りで演じられた。
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