運動検出に関する細胞生理学的知見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 08:41 UTC 版)
「窓問題」の記事における「運動検出に関する細胞生理学的知見」の解説
1次視覚野(V1)の細胞は一定範囲の狭い受容野をもち、特定の方位(orientation)や運動方向(motion direction)に選択性をもつ。これが初期視覚系におけるエッジ検出や局所運動の検出を担っていると考えられている。しかし1次視覚野(V1)の細胞はプラッドパターンのような運動の合成パターンには応答しない。より高次の視覚野であるMT野(medial temporal area)の細胞では、その40~50%はプラッドパターンの個々の要素運動に応答し、20%はプラッドパターンの合成パターンに応答して個々の要素運動には応答しないと報告されている。 しかし以上の報告はあくまでも、提示刺激に対する各領野の細胞応答の特性を示しているだけであり、一連の視覚情報処理経路のなかで、1次視覚野(V1)で検出された局所運動がどのように統合されて他の領野へ情報が送られるかなどは、ほとんど明らかになっていない。
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