連分数の計算方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 06:27 UTC 版)
いまある数 ω が与えられたとする。ω を超えない最大の整数を a0 とし、 ω = a 0 + 1 ω 1 {\displaystyle \omega =a_{0}+{\frac {1}{\omega _{1}}}} となるよう ω1 を定める。ω1 が整数でないならば、ω1 を超えない最大の整数を a1 とし、 ω 1 = a 1 + 1 ω 2 {\displaystyle \omega _{1}=a_{1}+{\frac {1}{\omega _{2}}}} となるように ω2 を定めることができる。以下この作業を繰り返すことにより、n 段までの連分数 a 0 + 1 a 1 + 1 a 2 + 1 ⋱ a n − 1 + 1 ω n {\displaystyle a_{0}+{\cfrac {1}{a_{1}+{\cfrac {1}{a_{2}+{\cfrac {1}{\ddots a_{n-1}+{\cfrac {1}{\omega _{n}}}}}}}}}} を求めることができる。もし ω が有理数ならば、この作業は有限回で終了するが、無理数ならば無限にこの作業が続く。 但し、上述してある通り、ω が二次無理数であり、かつその場合に限り、循環する連分数になる。 p n q n = [ a 0 ; a 1 , a 2 , … , a n − 1 ] {\displaystyle {\frac {p_{n}}{q_{n}}}=[a_{0};a_{1},a_{2},\ldots ,a_{n-1}]} は ω に収束する。すなわち上記の作業を繰り返すことによりいくらでも実数 ω に近い有理数を求めることができる。また、ω と連分数の差は | ω − p n q n | < 1 q n 2 {\displaystyle \left|\omega -{\frac {p_{n}}{q_{n}}}\right|<{\frac {1}{{q_{n}}^{2}}}} となることが知られており、連分数はディオファントス近似の解を求める手段として有効である。
※この「連分数の計算方法」の解説は、「連分数」の解説の一部です。
「連分数の計算方法」を含む「連分数」の記事については、「連分数」の概要を参照ください。
- 連分数の計算方法のページへのリンク