通過型高周波電力計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/27 04:46 UTC 版)
SWR計の回路 SWR計は通過型高周波電力計で、上図のような回路構成になっている。SWR計は給電線中に接続する。左側の TX と GND は送信機へ通じる給電線を接続し、右側の ANT と GND にはアンテナに通じる給電線を接続する。より正確な測定値を得るには、なるべくアンテナに近い位置に接続した方がよい。 中心導体(TX - ANT の線路)の上下に、それと平行に走る線路が配置されている。これはピックアップ線という。中心導体とピックアップ線とはCM結合により結合している。ピックアップ線の片端を抵抗器でグラウンドに接続すると、CM結合の働きにより、ピックアップ線に誘起する起電力は方向性を持つ。送信機から高周波電力を送り込むと、上側のピックアップ線は進行波に対して起電力を生じ、反射波に対しては起電力を生じない。下側のピックアップ線は反射波に対して起電力を生じ、進行波に対しては起電力を生じない。 FWD端子と GND端子との間に電圧計を接続すると進行電力(正確には電圧)を表示し、REV端子とGND端子との間に電圧計を接続すると反射電力(正確には電圧)を表示する。進行電圧と反射電圧との値が分かると、定在波比に示された式によりSWR(VSWR)が算出できる。 実際のSWR計では、利用者がいちいちこのような計算をしなくていいように、メーターの目盛りにSWRの値が刻まれている。
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