輸送用の動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 09:20 UTC 版)
「駄獣」も参照 輸送に使用される動物はラクダをはじめとして、馬、ラバ、ロバなどがその特性やキャラバンの目的に応じて使い分けられた。 馬は耐久性がないため、荷物の運搬には用いられずに旅程の先導役に使われた。ロバも体が小さいため荷物がつめず長距離の交易には使われず、結局えさなどの維持費用も廉価で、耐久力のあるラクダやラバが長距離の交易に使用されることになった。 ラクダは起伏の激しい地形を歩くのが苦手なため、必然的にラクダの隊商ルートは、平坦なステップや砂漠地帯になった。金と岩塩を交換するサハラ超えの交易のラクダ=キャラバンは数千頭規模に及んで、スーダンのガーナ王国、マリ帝国、ソンガイ帝国の繁栄の基礎となった。 一方でラバは、荷物の積載量はラクダの1頭あたり130kgに比べ80kgとやや劣るものの、高低差の激しい地形には強いことから中央アジア、トルコ、イランなどの高原地帯や山岳部のキャラバンで用いられた。 輸送力は、水運と比べると大きく劣る。ラクダ500頭によって運べる量は、標準的なビザンツ帝国の商帆船1隻で運べる量の半分から三分の一程度に相当する。
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