跳躍説との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 07:30 UTC 版)
断続説のもう一つの大きな誤解は跳躍進化説と結び付けられたことである。グールドはゴルトシュミットを賞賛するエッセイを書き系統漸進説とネオダーウィニズムを明確に区別せずに批判したために、跳躍説を断続説と結び付けたと多くの人を誤解させた。しかしグールドは(遺伝的な視点ではなく)発生的な視点から有望な怪物の可能性を論じており、実際には結び付けていない。さらに他のエッセイで、「そのプロセスは何百年か何千年もかかるので...」と明確に跳躍説を否定する。チャールズ・ダーウィンが漸進的な進化観を強調したのは、当時の跳躍説が進化論に神による創造を差し込もうとする試みであったためである。19世紀初頭には生きている化石のようにある系統は長い間変化せず、他の系統は変化しやすいことは知られていた。ダーウィンは漸進主義には固執したが、速度の斉一性には固執しなかった。跳躍説に反対する点ではグールドも漸進論者であり、一方で、進化は一定の速度で進むというグールドらの定義した漸進説にはダーウィンも恐らく反対し、その意味ではダーウィンも断続論者だろうとドーキンスは述べている。 「 多くの種はいったん形成されるとそれ以上には決して変化しない...。種が変化している期間は、年数ではかれば長いにしても、同じ形のままでいる期間に比べれば、恐らく短いだろう-チャールズ・ダーウィン『種の起源』第4版 。 」
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