赤熱もろさ
鋼に鋼、硫黄、酸素、水素などの不純物が過量に含まれると、鍛造や圧延をする際亀裂ができる。このような現象を赤熱もろさ、あるいは赤熱脆性という。硫黄は鋼のオーステナイト粒界に硫化物として偏析し、とくに900~1000℃付近で結品粒界割れを起こしやすくなり、鍛造などの熱間加工性を悪くする。自動車の主要機構部品の多くは熱間鍛造成形で素材がつくられるが、この鍛造工程で発生する種々の欠陥のなかで、赤熱もろさによる割れは品質管理上しばしば問題となり、素形材の含有成分管理を的確に行うことが求められている。
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