赤潮との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 07:39 UTC 版)
海産で沿岸域に普通、代表的な赤潮形成種である。大発生時には海水を鉄錆色に変え、時にトマトジュースと形容されるほど濃く毒々しい赤茶色を呈する。春~夏の水温上昇期に大発生するが、海水中の栄養塩濃度との因果関係は小さく、ヤコウチュウの赤潮発生が即ち富栄養化を意味する訳ではない。比較的頻繁に見られるが、規模も小さく毒性もないため、被害はあまり問題にならないことが多い。 ヤコウチュウは大型で軽く、海水面付近に多く分布する。そのため風の影響を受けやすく、湾や沿岸部に容易に吹き溜まる。この特徴が海水面の局所的な変色を促すと共に、夜間に見られる発光を強く美しいものにしている。発光は、細胞内に散在する脂質性の顆粒によるものであるが、なんらかの適応的意義が論じられたことはなく、単なる代謝産物とも言われる。
※この「赤潮との関係」の解説は、「ヤコウチュウ」の解説の一部です。
「赤潮との関係」を含む「ヤコウチュウ」の記事については、「ヤコウチュウ」の概要を参照ください。
- 赤潮との関係のページへのリンク