諸言語での呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 21:44 UTC 版)
フランス語« ronron » ([ʀɔ̃ʀɔ̃]、「ロンロン」)は日本語でいう「ゴロゴロ」というネコの出す音を真似た擬声語であり、初出はジャン=ジャック・ルソーの1731年の小説『新エロイーズ(フランス語版)』の一節であった。この名詞から「喉を鳴らす」という意味の動詞«ronronner»(「ロンロネ」)が派生し、さらに喉鳴らし一般を指すronronの同義語«ronronnement»(「ロンロヌマン」)が派生した。アナロジーにより、ronronやronronnementという語はエンジンなどの鈍い連続音も指す。 英語では喉を鳴らすことは名詞・動詞ともにpurrという。初出は16世紀で、これも擬声語である。日本語では、「喉を鳴らす」や「喉鳴らし」などの語句は日本国語大辞典でも見出し語となっていないが、「ごろ」「ごろごろ」及び「ぐるぐる」が「猫などが喉を鳴らす声」として掲載されており、1890-92年の『小公子』の邦訳に用例がある。 覚えず咽喉仏がごろごろ鳴る。主人はいよいよ柔かに頭を撫でてくれる。人を笑って可愛がられるのはありがたいが、いささか無気味なところもある。 — 夏目漱石、『吾輩は猫である』(1905-06)
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