誦経の音楽的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/25 20:45 UTC 版)
「誦経 (正教会)」の記事における「誦経の音楽的性質」の解説
スラヴ系の正教会では、誦経は一定の音階を保ったままで行われる事が推奨される。極めてごく稀に音階を自在につけて詠まれているケースもあるが、奉神礼を滞らせたり言葉を崩さない程度に音程を操る技量の持ち主はそう多くは無いため事例は殆どなく、そのような詠み方が正教会において祝福される事もあまり多くは無い。但し「大詠頌」などの重要な祈祷文が誦経者によって即興的に若干の音階の変化を付けられて詠まれる事は、あくまで比較的にではあるが事例としては多い。 音階を一定に保って祈祷文を詠んでいくという点においてはレチタティーヴォにも似ている面がある。日本正教会における誦経のほぼ全てが、このスラブ系正教会の形式に範をとっている。 これに対し、ギリシャ系の正教会では、一定の音階を保つのではなく、祈祷文のイントネーションを活かした音読を行っていく形式が採られ、朗読と大きく違わないものとなっている。
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