誤用の慣例化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 21:09 UTC 版)
ウッドの記法においてもGe(111)-c(2×8)表面のように、表記方法に誤用が定着した例がある。 Ge(111)-c(2×8)表面においては、確かに、理想表面の結晶軸 b 1 → , b 2 → {\displaystyle {\vec {{b}_{1}}},{\vec {{b}_{2}}}} をと表記した場合、「 2 b 1 → , 8 b 2 → {\displaystyle 2{\vec {{b}_{1}}},8{\vec {{b}_{2}}}} が張る平行四辺形」に中心点を加えたものをユニットセル(プリミティブセルではない)で定まる格子を考えれば確かに結晶の並進対称性を完全に表記できる。つまり、全ての格子点を表記できる。また、この表面のアドアトム層は、これらの格子点に2つの原子を8A離して配置した構造をとっている。 ところが、このようにして取られたユニットセルは、この格子に対応したブラベー格子の取り方に反している。本来的にはこの格子は、別の面心長方格子を取るべきである。
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