西線工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 09:38 UTC 版)
長江上流の通天河と支流の雅礱江、大渡河上流地域にてダムを建設して、長江と黄河の分水嶺・巴顔喀拉山脈(バヤンハル山脈)に輸水トンネルを掘り、長江上流の水を黄河上流に引く。この工事により青海省、甘粛省、寧夏回族自治区、内モンゴル自治区、陝西省、山西省等の黄河上中流域と渭河関中平原の水不足解消が見込まれる。 ただし、長江と黄河の高低差が80m - 450mあり、長江から水を送るためには高さ200m以上の規模のダムかポンプによる水の汲み上げが必要であり、長さ100kmのトンネルを開削しなければならない。さらに海抜3,000 - 5,000mの高原地帯に水路が位置しており工事作業者の高山病が心配される。また断層地帯に重なるため地震の危険などもあり、最も困難な工事になることが予想されるため、現在もまだ検討段階である。
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