行列の指数関数の行列式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 07:15 UTC 版)
「行列指数関数」の記事における「行列の指数関数の行列式」の解説
ヤコビの公式(英語版)から、任意の複素正方行列について次のトレース恒等式(英語版)が成り立つ: det ( e A ) = e tr ( A ) . {\displaystyle \det(e^{A})=e^{\operatorname {tr} (A)}~.} 計算に役立つだけでなく、上記の等式の右辺は常に非零であるから、左辺の行列式は非零 det(eA) ≠ 0 であり、したがって行列指数関数eA は常に正則であることがわかる。 実行列の場合、上記の公式から写像 exp : M n ( R ) → G L ( n , R ) {\displaystyle \exp \colon M_{n}(\mathbb {R} )\to \mathrm {GL} (n,\mathbb {R} )} が全射ではないこともわかる。なぜならば、実行列について公式の右辺は常に正であるが、行列式が負の正則行列は存在するからである。このことは先に触れた複素行列の場合とは対照的である。
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