良い円高 悪い円高
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 10:14 UTC 版)
「リチャード・クー」の記事における「良い円高 悪い円高」の解説
詳細は「良いデフレ論争」を参照 クーは著書『良い円高 悪い円高』において、輸出と輸入の貿易不均衡が是正されて起こる円高は「良い円高」であるとした。一方、輸入障壁や商慣行の違いによって輸入が増えない中で、輸出が減る形で貿易不均衡が是正されるように起こる円高を「悪い円高」とし、従来の円高は、日本の閉鎖的な貿易慣行に原因があるとした。 この『日本の閉鎖的な慣行』が円高を招いたとする考えについては、小宮隆太郎が異議を呈し、論争となった。小宮は、その国の総投資が総貯蓄を上回るときに経常赤字が発生する(貯蓄投資バランス)のであり、貿易不均衡に為替レートやその国の市場の開放性・閉鎖性は関係ない、と論じた。その後、商慣行などが特段変わらない中で為替レートが円高から円安に転換したこともあり、両者の論争も終息していくこととなった。
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