自由距離と誤り分散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/12 10:06 UTC 版)
自由距離(free distance、d)は、異なる符号化列の間の最小ハミング距離である。畳み込み符号の訂正能力(correcting capability、t)とは、その符号によって訂正できる誤りの数である。訂正能力は次のように求められる。 t = ⌊ d − 1 2 ⌋ {\displaystyle t=\left\lfloor {\frac {d-1}{2}}\right\rfloor } 畳み込み符号はブロックを使用せず、連続なビット列として処理するため、t の値は比較的互いに近い位置にある誤りに適用されるものである。すなわち、比較的遠い位置のビット列がそれぞれ t 個の誤りを含んでいても、問題なく訂正できる。 自由距離は、畳み込みデコーダの出力が連続的に誤りとなったときに許容できる最小の長さと解釈することもできる。畳み込み符号を使った連結符号を設計する際、誤りが連続して発生することを考慮する必要がある。この問題の一般的な解決策としては、インタリーバと呼ばれる機構で畳み込み符号化する前にデータをインターリーブしておき、外側のブロック符号(リード・ソロモン符号など)がほとんどの誤りを正しく訂正できるようにする。
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