膳司とは? わかりやすく解説

かしわで‐の‐つかさ〔かしはで‐〕【司】

読み方:かしわでのつかさ

古代宮中食膳のことをつかさどった役所律令制では、大膳職(だいぜんしき)と内膳司(ないぜんし)がある。

春宮坊(とうぐうぼう)の主膳監(しゅぜんげん)。

後宮十二司の一。食膳食事のことをつかさどった職。

斎宮で、御膳(ごぜん)の調理扱った所。


膳司

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 00:39 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

膳司(ぜんし/かしわでのつかさ)は日本の律令官制における役所の一つ。後宮十二司の一つであり、女官のみによって構成される。試食、および御膳、酒醴、餅、果蔬などを担当した。

概要

尚膳(かしわでのかみ)1名、典膳(かしわでのすけ)2名、掌膳(かしわでのまつりごとひと)の四等官制で構成されており、采女60人を擁していた[1]

職掌は以下の通りである。

  1. 御膳を知ること。
  2. 進食に際して先嘗(毒味)をすること、
  3. 膳羞(ぜんしゅう、おいしい料理、ご馳走)、酒醴(しゅれい、酒と甘酒)、諸々の餅、蔬(くさびら、野菜類)、果(果物、木の実)を惣摂する(すべ治める)

これはほぼ内膳司の奉膳に準じている。ただし、内膳司には3.の酒醴、餅、蔬の記載は存在しておらず、餅は大膳職の職掌に[2]、酒醴は造酒司の職掌にある[3]

尚膳

尚膳は唐の後宮の尚食に相当する。禄令9の給録の規定では、正四位に準ぜられており、後宮十二司の中では縫司の尚縫とともに、蔵司の長官尚蔵の「正三位に準ず」につぐ地位であった。また中務省式の馬料支給の規定では、正三位に準ずるという尚蔵、従三位に準ずるという尚侍につぐ、従四位に準ずる地位でもあった。

天平神護3年正月の従三位小長谷女王宝亀5年7月には従三位藤原家子(『続日本紀』)、弘仁6年5月に従三位永原恵子(『日本後紀』)、貞観元年10月に従三位広井女王、同18年11月に従五位上藤原元子(『日本三代実録』)が正史に記載されており、三位以上のものが多いが、9世紀半ば以降には五位のものも現れており、地位の低下が見られる。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 『後宮職員令』13条「膳司条」
  2. ^ 『職員令』40条「大膳職条」
  3. ^ 『職員令』47条「造酒司条」

参考文献

  • 『続日本紀』4 新日本古典文学大系15 岩波書店、1995年


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「膳司」の関連用語

1
内膳司 デジタル大辞泉
100% |||||

2
典膳 デジタル大辞泉
94% |||||


4
進物所 デジタル大辞泉
76% |||||



7
後宮十二司 デジタル大辞泉
36% |||||




膳司のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



膳司のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの膳司 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS