肩複合体の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 13:57 UTC 版)
肩複合体を構成する骨は胸骨・鎖骨・肩甲骨・肋骨・上腕骨であるが、("関節"という観点からは)3つの解剖学的関節および2つの機能的関節から成る。 解剖学的関節 肩甲上腕関節 : 肩甲骨関節窩と上腕頭骨からなる関節。可動性が最も大きい。 肩鎖関節 : 肩甲骨と鎖骨との関節。可動性は小さい。 胸鎖関節 : 胸骨と鎖骨との関節。可動性は小さい。 機能的関節 肩峰下関節 : 上腕頭骨とその上の肩峰の間の滑動部(スライドする部分)。解剖学上の杓子定規な定義では「関節」には当たらないが、機能的に非常に重要であり、「第2肩関節」と呼ばれている。 肩甲胸郭関節 : 肩甲骨前面と胸郭の後外側面との間の「機能的関節」である。肩甲骨が、背の筋肉の中、肋骨の上を活動する(つまり、肋骨の表面を、肋骨と平行に、スライドするように動き回る)。(肩甲上腕骨に次いで)可動性が大きい。 「狭義の肩」つまり肩甲上腕関節のほうは、球形の上腕骨頭がそれを包み込む形の関節窩にはめ込まれた構造を持っている。周囲は三角筋、棘上筋、棘下筋、大円筋、小円筋肉、肩甲下筋など多くの筋肉や靭帯で囲まれている。その胴体部分は肩甲骨につながっている。肩甲骨の上部と頚部前方を結ぶ細長い骨が鎖骨であり、その後方は皮膚が少し凹んでいることから正面から見た場合に容易に確認できる。
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