肥前電気鉄道からの譲受車(7 - 10)
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「小倉電気軌道の電車」の記事における「肥前電気鉄道からの譲受車(7 - 10)」の解説
7 - 10は肥前電気鉄道で使用していた電車1 - 4を譲り受けた車両である。1931年(昭和6年)、同線が廃止になる直前に3・4を譲り受けて7・8とし、翌1932年(昭和7年)に同線廃止まで使用された1・2も譲り受けて9・10とした。合併により307 - 310となっている。 307・308(←肥前電気鉄道3・4)は1915年(大正4年)、京都市の丹羽電機製作所で製造されたが、肥前電気鉄道では路線を軌道から鉄道に変更していたため本車両に対しては設計変更手続きが行われ、認可は1917年(大正6年)10月13日となった。元はオープンデッキ、二段屋根であったが、譲受にあたり車体拡幅と丸屋根化が行われ、さらに戦後の更新により側面窓が二段窓に改められ、出入台部分に折り戸が新設された。台車はブラッシュ・ラジアル台車であった。 309・310(←肥前電気鉄道1・2)は肥前電気鉄道開業時に製造された車両で、1915年(大正4年)梅鉢鉄工所製造である。車体の原形は肥前電気鉄道3・4とほぼ同一形状であった。309は譲受前の1930年(昭和5年)に台風の被害を受け破損し、復旧の際に車体を拡幅して屋根を丸屋根に改造し、出入台部分に引き戸が新設されていた。戦後の更新で引き戸は折り戸に改められている。310は譲受にあたり丸屋根化が行われ、戦後は同様に更新されたが車体幅は拡幅されず原形の1.9m幅のままで、他車に比べ幅が狭く異彩を放っていた。 製造年が古いこともあり、331形の製造が開始されると早期に全廃された。
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