線形回路における重要性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/21 13:43 UTC 版)
「バイアス (電子工学)」の記事における「線形回路における重要性」の解説
トランジスタを含む線形回路が正しく動作するには所定のDC電圧と電流が必要であり、それを与えるためにバイアス回路が用いられる。綿密なバイアスが必要となる例としてトランジスタ増幅器がある。増幅器が線形であれば、小さな信号が入力されると歪みを生じることなく大きな信号が出力される。この場合、動作点を基準とした出力は入力と厳密に比例して変化する。しかし、トランジスタの入出力特性は動作範囲のすべてにわたって線形ではないため、トランジスタ増幅器は近似的にしか線形動作を行わない。歪みを抑えるには、バイアスを調整することで、信号の振れ幅が最大のときもトランジスタの出力が線形領域を超えないように動作点を定める必要がある。バイポーラトランジスタ増幅器の場合、この要件はトランジスタを活性領域で動作させ、遮断領域や飽和領域に入れないことを意味する。MOSFET増幅器にも同じ要件があるが用語は異なり、遮断領域や線形領域を避けて飽和領域で動作させなければならない。
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