第Xa因子の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 22:49 UTC 版)
ヒト第Xa因子の結晶構造が最初に報告されたのは1993年である。今日では、第Xa因子と様々な阻害因子の複合体について191通りの結晶構造がタンパク質データバンクに蓄積されている。 第Xa因子の活性部位は4つのサブポケットから成り、S1, S2, S3, S4と呼ばれている。S1サブポケットは基質の選択性や基質との結合を担う部位である。S2サブポケットは小さく浅い部分であり、形態はよくわかっていないが、S4と一体化するらしい。S3サブポケットはS1の辺縁にあり、溶媒に対して露出している。S4サブポケットには3つのリガンド結合部位があり、"hydrophobic box", "cationic hole" および the water site である。 多くの第Xa因子阻害因子はL字型の構造をしている。一方の部位がS1のAsp189, Ser195, Tyr228の陰性アミノ酸残基の部位を占め、他方がS4のTyr99, Phe174, Trp215の芳香族アミノ酸残基の部分を占める。そして典型的には、両者を強固なリンカーが橋渡ししている。
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