第14巻 - 数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 00:03 UTC 版)
「形而上学 (アリストテレス)」の記事における「第14巻 - 数」の解説
第14巻(Ν) - 数(全6章)第1章 - 原理は「反対的に対立するもの」ではあり得ない。プラトン学徒(アカデメイア派)はその原理を反対的に対立するものであるとし、その一方を「質料」(不定の二)であるとした。この説の諸形態。「一」と「多」についての解明。 第2章 - 「永遠的な実体」は構成要素から成るものではあり得ない。パルメニデスが「存在の唯一性」を唱えたのに対してその事実上の「多数性」を説明するのがプラトンの任務だったが、「一」と「不定の二」ではその説明はできなかった。「エイドス的数」も「数学的数」も離れて存する実体ではあり得ない。 第3章 - 「数」を実体であるとする諸見解に含まれる種々の難点について。ピュタゴラス派は数学的諸対象を永遠的なものであるとしながら、他方でそれらを生成するものであるとしている。 第4章 - 事物の構成要素または原理と「善」や「美」の関係について。原理は「善」であるだろうが、「善」は実体ではなくて述語ではないか。もし「一」と「不等」(大小)が原理であるなら、「一」は「善」で「不等」は「悪」か。しかし原理は「善」ではないか。「善」は原理か、原理の結果か。 第5章 - それらは諸々の「数」をいかにしてそれらの原理・構成要素から生成させ得るか。また「数」がいかにして他の存在諸事物の原理であり得るか。要するに「数」はいかなる「数」にせよ事物の「始動因」でもなく「質料」でも「形相」でもなく「目的」でもない。 第6章 -「数」を事物の原理として何の役に立つか。ピュタゴラス派の「数」論について。彼らの考えた「数」と事物事象との関係は「類比的」「比喩的」「空想的」であってそこには因果関係は存在しない。結語。
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