笄と簪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 20:16 UTC 版)
笄(こうがい)はもともとは髪を掻き揚げて髷を形作る結髪用具である。しかし次第に結髪後に髪を飾るものに変化した。江戸時代中期ごろには笄と簪の区別がつきにくく同一視されていたこともある。その後、簪には耳かきが付くなどの形状の変化が加わって笄とは別の髪飾りとして発展した。 耳かきが付けられるようになった理由については様々な説がある。 江戸時代には贅沢を禁止したお触れがたびたび発令されていた(武家や町人を対象にした「女中衣類直段之定」は寛文3年発令)。そのため、かんざしに耳かきを付けることで実用品とすることで贅沢品の取締りから逃れる理由としたという説。 貞享の頃に高橋宗恒という人物がある商人に簪に耳掻きをつければ流行するであろうと助言し、商人が試しに作ってみたものが世に流行したという説。 現代の和装の花嫁の簪も先端が耳掻きのように曲がっている。
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