秋元不死男とは? わかりやすく解説

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あきもと‐ふじお〔‐フジを〕【秋元不死男】

読み方:あきもとふじお

19011977俳人神奈川生まれ本名不二雄。「氷海」を創刊主宰俳句「もの」説で反響呼んだ句集「街」「瘤」など。


秋元不死男

秋元不死男の俳句

すみれ踏みしなやかに行く牛の足
ただ妻の支持のみ確か蟇低音
ねたきりのわがつかみたし銀河の尾
へろへろとワンタンすするクリスマス
わが骨を見てゐる鷹と思ひけり
クリスマス地に来ちちはは舟をこぐ
ライターの火のポポポポと滝涸るる
三月やモナリザを売る石畳
今日ありて銀河をくぐりわかれけり
冷されて牛の貫禄しづかなり
北欧の船腹垂るる冬鴎
厨房に貝が歩くよ雛祭
向日葵の大声でたつ枯れて尚
吸殻を炎天の影の手が拾ふ
売文や夜出て髭のあぶらむし
子を殴ちしながき一瞬天の蟬
富士爽やか妻と墓地買ふ誕生日
寒や母地のアセチレン風に欷き
少年工学帽かむりクリスマス
幸ながら青年の尻菖蒲湯に
悪評や垂れて冬着の前開き
明日ありやあり外套のボロちぎる
春惜しむ白鳥の如き溲瓶持ち
橋に乗るかなしき道を道をしえ
死の見ゆる日や山中に栗おとす
氷菓互ひに中年の恋ほろにがき
獄を出て触れし枯木と聖き妻
終戦日妻子入れむと風呂洗ふ
苗代や一粁先に艦浮ぶ
蛇消えて唐招提寺裏秋暗し
蠅生れ早や遁走の翅使ふ
豊年や切手をのせて舌甘し
運動会少女の腿の百聖し
降る雪に胸飾られて捕へらる
隆々と一流木の焚火かな
鳥わたるこきこきこきと罐切れば
 

秋元不死男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/18 08:27 UTC 版)

秋元 不死男(あきもと ふじお、1901年11月3日 - 1977年7月25日)は、日本俳人神奈川県横浜市出身。本名は不二雄[1]。前号は東京三(ひがし きょうぞう)。別号に秋元地平線。島田青峰に師事し「土上」「天香」に参加。新興俳句運動に加わり、京大俳句事件に連座して投獄される。戦後は「天狼」参加を経て「氷海」を創刊・主宰。劇作家秋元松代は妹。息子の秋元近史は『しゃぼん玉ホリデー』を手がけたテレビディレクタープロデューサー


  1. ^ 上田正昭、津田秀夫、永原慶二、藤井松一、藤原彰、『コンサイス日本人名辞典 第5版』、株式会社三省堂、2009年 18頁。
  2. ^ 林宏美「港北区ゆかりの俳人 - 秋元不死男」『楽・遊・学』 平成27年3月号、6頁。
  3. ^ 村山古郷 1985, p. 100-104.
  4. ^ 三谷昭 1966, p. 130.
  5. ^ 「新俳句人聯盟規約 第二十一條」『俳句人』創刊号、1946年11月1日発行、46頁。
  6. ^ a b c d 鷹羽狩行 「秋元不死男」 『現代俳句大事典』 10-11頁。
  7. ^ 『定本現代俳句』 425-426頁。
  8. ^ 『永田耕衣 秋元不死男 平畑静塔集』 三橋敏雄解説 372頁。
  9. ^ 二瓶浩明「秋元松代『かさぶた式部考』論--男性憎悪のドラマトゥルギー」『愛知県立芸術大学紀要』第36巻、愛知県立芸術大学、2006年、83-91頁、doi:10.34476/00000149ISSN 0389-8369CRID 1390009224895108224 


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