砂押川とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 河川・湖沼名 > 砂押川の意味・解説 

砂押川

読み方:スナオシガワ(sunaoshigawa)

所在 宮城県

水系 砂押川水系

等級 2級


砂押川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/25 13:14 UTC 版)

砂押川
多賀城駅前から鎮守橋を望む
水系 二級水系 砂押川
種別 二級河川
延長 14.5 km
平均流量 -- m3/s
流域面積 54.8 km2
水源 黒川郡大和町
水源の標高 -- m
河口・合流先 太平洋仙台港
流域 宮城県

テンプレートを表示

砂押川(すなおしかわ)は、宮城県中部の利府町多賀城市の中心を流れ太平洋に注ぐ二級河川二級水系砂押川の本流である。古くは市川(いちかわ)と呼ばれていた。

流路

宮城県中部を東西に横切る松島丘陵から出て、その南縁(仙台平野の北東縁)にそって流れて仙台港に注ぐ。主に宮城郡利府町多賀城市を大きく弧を描くように流れるが、上流は黒川郡大和町に属し、海に注ぐとき仙台市にわずかにかかる。支流の野田の玉川、加瀬沼塩竈市を流れるため、流域はそこまで含まれる。

歴史

江戸時代の初めまで、砂押川の下流には南から七北田川から流れ込み、砂押川は七北田川の支流であった。合流点は現在の八幡小学校の真北、砂押川屈曲部あたりとされる。また、下流部では貞山堀からさらに東に流れ、湊浜に注いでいた。

砂押川下流部には古墳時代から集落があり、724年には陸奥国国府として多賀城が左岸の塩釜丘陵(松島丘陵の一部)の上に築かれ、国府の町が川の両岸にわたって広がった。このうち当時の砂押川の河道にあたるのが市川橋遺跡である。木の人形(ひとがた)、人面墨書土器など祭祀にまつわると考えられる遺物が大量に見つかり、幅7メートル、長さ23メートルの橋が、多賀城南門から延びる南北大路に架けられていたことが、発掘調査で確認されている。

中世には河口の「湊浜」が名の通りの海港で、七北田川沿いの岩切まで河川舟運があった。江戸時代の初めに七北田川の流路が切り替えられると、流量が減って商船が遡行できなくなり、川筋は水田や沼になった。そのうち今も残るのが深川沼である。付け替えの時期は、慶長年間(1596年から1615年)とも寛文10年(1670年)ともいう。2段階の工事を想定する説もある。[1]

1950年昭和25年)から河川改修がなされた[2]

2011年3月11日東北地方太平洋沖地震東日本大震災)で発生した津波が遡上。氾濫や堤防の決壊により沿岸で被害が出た。一方で国道45号沿いを飲み込んだ津波は多賀城駅前の砂押川堤防によって食い止められ駅は津波被害を免れた。

2016年に発生した福島県沖地震(東北地方太平洋沖地震の余震)でも、地震によって発生した津波が川を遡上(逆流)した。

自然

1997年刊の『多賀城市史』によると、かつてはウグイタイリクバラタナゴマハゼボラなどがいたが、水量の低下とともに変化があるという[3]

支流

運河等を含む

橋梁

脚注

  1. ^ 『仙台市史』通史編2(古代中世)246-248頁、『仙台市史』通史編3(近世1)331-332頁。
  2. ^ 『多賀城市史』1(原始・古代・中世)3頁。
  3. ^ 『多賀城市史』1(原始・古代・中世)32頁。

参考文献

  • 仙台市史編さん委員会『仙台市史』通史編2(古代中世)、仙台市、2000年。
  • 仙台市史編さん委員会『仙台市史』通史編3(近世1)、仙台市、2001年。
  • 多賀城市史編纂委員会『多賀城市史』1(原始・古代・中世)、多賀城市、1997年。

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「砂押川」の関連用語

砂押川のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



砂押川のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの砂押川 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS