田辺源氏の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/25 14:01 UTC 版)
「新源氏物語 (田辺聖子)」の記事における「田辺源氏の影響」の解説
田辺の『新源氏物語』は、『あさきゆめみし』とともに以後の『源氏物語』の翻案作品に対して大きな影響を与えており、本来の原典である『源氏物語』をさしおいて「原典的地位」にあるとされる。『新源氏物語』においては「わかりやすくするため」に田辺の解釈に基づいて、さまざまな解釈が成立しうる原典の記述が一定の解釈以外は成立しえないような記述に代えられていたり、さまざまな原典にない情報が書き加えられたりしているが、そうした要素の踏襲に田辺の『新源氏物語』からの影響が読み取れる。 『新源氏物語』は、『源氏物語』の漫画化作品の代表とされる上述の『あさきゆめみし』に対しても大きな影響を与えており、そのことは明石の姫君(後の明石の中宮)を「ちい姫」と呼ぶなどの人物呼称においても見ることができる。 2001年に公開された日本映画『千年の恋 ひかる源氏物語』には、田辺の名前はクレジットされていないにもかかわらず、『新源氏物語』の表現がそのまま使われている。
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