現代音楽と標題音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/06 17:48 UTC 版)
アルバン・ベルクの『弦楽四重奏のための抒情組曲』は長年、絶対音楽であると看做されてきた。だが、1977年にジョージ・パールによって、元来この作品は愛人ハンナ・フックス=ロベッティンに献呈されていたように、恋愛がらみの標題が秘められていたことが明らかにされた。重要なライトモティーフの一つは、ドイツ音名で A - B - H - F という音列であるが、明らかにベルクとハンナの頭文字を合体させたものにほかならない。あまつさえ終楽章には、シャルル・ボードレールの『深キ淵ヨリワレハ叫ビヌ』に曲付けされた声楽パートが存在していたが、出版に向けて作曲者自身によって、それは無かったことにされたのである。
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