特異的な変動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 00:45 UTC 版)
前述の様に炭素14の生成量は、高エネルギーの一次宇宙線の入射量によって変動する。従って、何らかの原因により宇宙線の入射量が増大すると炭素14も多く生成される。過去に地球に入射する宇宙線の入射量が増大していた場合、増大前に生存していた標本は元々の炭素14の含有量が少ないため、計測結果は実際の年代より古く出る。このような変動の痕跡が1956年に伐採された屋久杉の分析から発見されている。発見した名古屋大学の研究グループによれば、西暦774年から775年にかけて急激な増加が有り、この変動は通常の太陽活動に伴う変動の20倍よりも大きく、過去3000年間で最大級の増加を示していた。更に、西暦994にも急激な増加が記録されている。
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