特殊・稀少な病理検査について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 08:36 UTC 版)
「病理科」の記事における「特殊・稀少な病理検査について」の解説
病理診断科が標榜診療科として開業するばあい、9割以上の症例は、標本を通常染色するだけで病理診断・細胞診断診断は可能である。しかし、1割程度の症例では、特殊染色や遺伝子検索等が必要となる。また腎臓、心臓や一部の腫瘍などでは病理診断のために電子顕微鏡での検索が必要になることが多い。また、病理医が一生に一回遭遇するような、稀少な症例である場合は、診断を担当する病理医にとって経験が十分でないことになり、その道の専門家とは「見たて」が異なってくる。市中の病理診断科において「見たて」が正しいことは患者からの当然な要求であり、診断を担当する病理医が、大学や研究機関等に容易に問い合わせることができる体制が必須である。病理医によっては特定の臓器に絞って研究(病理診断等)している場合もあるので、病理診断科を開業して専門以外の診断も担当するようになれば、特殊・稀少な症例の診断について支援する仕組みは必須である。また、権威ある病理医が特異な臓器・病変の診断に特化した病理診断科を開業することも考えられる。 がん診療連携拠点病院において、がんの病理診断に従事している病理医を支援するために、がん対策情報センターが「CIS病理診断コンサルテーション・サービス」を提供している。
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