特性多項式と最小多項式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/29 22:09 UTC 版)
「行列多項式」の記事における「特性多項式と最小多項式」の解説
行列 A の「特性多項式 pA(t) := det(tI − A) は通常の多項式である」。ところでケイリー–ハミルトンの定理の述べるところは、この多項式を行列多項式として A 自身において評価した値が零行列となることであった: pA(A) = 0. すなわちその意味において、A の「特性多項式は A において消える行列多項式である」。 A において消える次数最小の単多項式は一意に存在して、A の最小多項式と呼ばれる。A において消える任意の多項式(例えば特性多項式)は必ず最小多項式で割り切れる。 したがって、与えられた二つの多項式 P, Q に対し行列多項式方程式 P(A) = Q(A) が成り立つための必要十分条件は、A の固有値を λ1, …, λs とすれば各 j-階微分(導多項式)に関して P ( j ) ( λ i ) = Q ( j ) ( λ i ) ( ∀ j = 0 , … , n i − 1 , ∀ i = 1 , … , s ) {\displaystyle P^{(j)}(\lambda _{i})=Q^{(j)}(\lambda _{i})\qquad (\forall j=0,\ldots ,n_{i}-1,\,\forall i=1,\ldots ,s)} が成り立つことである。ただし ni は固有値 λi に対応する指数(対応するジョルダンブロックの最大サイズ)である。
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