物性物理学での湯川ポテンシャル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 18:14 UTC 版)
「湯川ポテンシャル」の記事における「物性物理学での湯川ポテンシャル」の解説
湯川ポテンシャルは、他にも金属中の不純物の有効静電ポテンシャルにも使用される。これは金属内の不純物の電荷をqとすると、それは金属の伝導電子によって遮蔽されるので、不純物の静電ポテンシャルは通常のクーロンポテンシャルの形ではなく、湯川ポテンシャルの形となる。この時の遮蔽された静電ポテンシャルの形は、 U = q 4 π ϵ 0 1 r e − κ r {\displaystyle U={q \over {4\pi \epsilon _{0}}}{1 \over r}e^{-\kappa r}} である。ここで、十分に低温なら、 κ 2 = 1 ϵ 0 e 2 N ( ϵ F ) {\displaystyle \kappa ^{2}={1 \over {\epsilon _{0}}}e^{2}N(\epsilon _{F})} であり、e は素電荷、N(εF) は、フェルミレベルでの電子の状態密度、ε0 は真空の誘電率である。 また同様にして、強電解質溶液やプラズマの理論においてもデバイ遮蔽の結果としてこの型のポテンシャルが現れ、デバイ-ヒュッケルのポテンシャルと呼ばれる。またその特性距離をデバイの長さと言う。
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