瀬田村とは? わかりやすく解説

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瀬田村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 14:55 UTC 版)

せたむら
瀬田村
廃止日 1956年8月1日
廃止理由 分割・新設合併・編入合併
大津町、陣内村平真城村瀬田村(立野を除く)、護川村(一部)、錦野村(一部) → 大津町
瀬田村(立野) → 長陽村
現在の自治体 大津町南阿蘇村
廃止時点のデータ
日本
地方 九州地方
都道府県 熊本県
菊池郡
市町村コード なし(導入前に廃止)
面積 21.85 km2.
総人口 3,417
(昭和30年国勢調査)
隣接自治体 菊池郡大津町、陣内村、平真城村、錦野村、阿蘇郡阿蘇町、長陽村
瀬田村役場
所在地 熊本県菊池郡瀬田村
座標 北緯32度52分19秒 東経130度54分54秒 / 北緯32.87203度 東経130.91492度 / 32.87203; 130.91492座標: 北緯32度52分19秒 東経130度54分54秒 / 北緯32.87203度 東経130.91492度 / 32.87203; 130.91492
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瀬田村(せたむら)は、熊本県菊池郡にあったである。

1956年8月1日、立野[1]以外が大津町および菊池郡陣内村平真城村護川村(一部)、阿蘇郡錦野村(一部)と新設合併し、新町制による大津町となり、立野が長陽村へ編入された。

沿革

  • 1889年4月1日 - 町村制施行により瀬田村、大林村、吹田村、立野村が合併し瀬田村が発足。
  • 1956年8月1日 - 大津町・陣内村・平真城村・瀬田村(立野を除く)・護川村(一部)・錦野村(一部)が対等合併し、大津町となる。瀬田村(立野)が長陽村へ編入。

地理

大津町の東部にあり、立野、瀬田、大林、吹田からなる。東西8㎞、南北2.5㎞。白川黒川が合流する立野の火口瀬から西方、白川の右岸一帯である。

阿蘇の火口原から立野の火口瀬を吹き抜ける強風を「まつぼり風」といい、春秋の気温差が大きい日にひどく発生する[2]

歴史

基本的に大津町史に準拠する。

原始

山林、原野の中には谷清水が多くあり、縄文早期から弥生時代古墳時代の遺跡が発見されている。瀬田裏遺跡は縄文早期から弥生時代、大林遺跡は弥生時代の土器や古墳時代の円墳箱式石棺が発見されている。

中世

阿蘇文書の中に、正治2年(1200年)に阿蘇惟泰が嫡子惟次に南郷谷の領地を譲渡しており、その10ヵ村の中に「せた村」が含まれている。同文書の「北条時定下文」の中に「阿蘇神社領南郷内瀬多村」とあり、大林がその下に察していたことが延慶3年(1309年)の文書でわかる。文明16年(1484年)の阿蘇文書には「たての」(立野)の名がみえる。

瀬田村に属する立野、瀬田、大林は中世の頃まで阿蘇郡に属し、阿蘇神社領南郷に入っていたと思われる。室町時代には瀬田氏を名乗る小領主がおり、瀬田彦三郎などが阿蘇大宮司家家臣としてでてくる。

戦国時代には合志氏の支配を受け、瀬田新左衛門が続野尾城を構えるも、合志氏と時を同じくして島津氏に滅ぼされている[3]

近世

近世以降は合志郡に属している。慶長9年の検地帳によると、大林村と吹田村合わせて畠127町余、石高約800石である。

元和4年(1616年)下井手堰の竣工により、269町余の水田化が進み、上井手堰が寛永14年(1637年)に完成し334町の水田を新たに開発した。

立野には万治元年(1658年)、屯田集落の機能をもつ地筒が置かれ、再開発が行われた。赤瀬に堰がつくられ、立野井手による52町の灌漑が行われた( 熊本藩年表稿 ・肥後藩農業水利史)。

近代

明治時代の瀬田、大林、吹田の水田は71町余、畑は326町余で、人数は1,999人である。

明治22年には豊肥線が立野まで延長され、瀬田駅立野駅が設けられ、2年後には宮地まで開通し、立野赤水間はスイッチバックにより運行された。昭和3年には高森線が開通している。

また、大正3年から11年にかけて黒川第一、第二、第三水力発電所が建設された。

教育

  • 瀬田村立瀬田東小学校(後に長陽村立立野小学校→南阿蘇村立立野小学校
  • 瀬田村立瀬田西小学校(後に大津町立瀬田小学校) 

脚注

  1. ^ 長陽村史、p698、2004年、長陽村
  2. ^ まつぼり風について”. 公益社団法人日本気象学会 (1975年3月). 2025年6月12日閲覧。
  3. ^ 『瀬田郷土誌』児島貞熊、大正九年。 

関連項目




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