瀬川拓郎
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瀬川 拓郎(せがわ たくろう、1958年1月1日 - )は、日本の考古学者、アイヌ研究者。札幌大学教授。
略歴
中学卒業後は北海道札幌西高等学校に入学。1年次に考古学研究者を多数輩出した「郷土研究部」という部活動に入り、以後は部活OBのひとりである石附喜三男の研究室を土曜日の午後などに訪ね、発掘作業に帯同するなどしていた[1]。
1980年岡山大学法文学部史学科卒業[2]。 1984年に旭川市に採用され、1999年より旭川市博物館学芸員。
2006年、「擦文文化からアイヌ文化における交易適応の研究」で総合研究大学院大学より博士(文学)を取得[3]。アイヌが一大交易民族であり、アイヌ文化が他地域との交流の豊かなものであったことを論じた『アイヌ学入門』で第3回古代歴史文化賞を受賞した[4]。
旭川市博物館館長を経て[5]、2018年から札幌大学教授[5]。
著書
- 『アイヌ・エコシステムの考古学 異文化交流と自然利用からみたアイヌ社会成立史』(北海道出版企画センター) 2005
- 『アイヌの歴史 海と宝のノマド』(講談社選書メチエ) 2007
- 『アイヌの世界』(講談社選書メチエ) 2011
- 『コロポックルとはだれか 中世の千島列島とアイヌ伝説』(新典社新書) 2012
- 『アイヌの沈黙交易 奇習をめぐる北東アジアと日本』(新典社新書) 2013
- 『アイヌ学入門』(講談社現代新書) 2015[6]
- 『アイヌと縄文 もうひとつの日本の歴史』(ちくま新書) 2016
- 『縄文の思想』(講談社現代新書) 2017
出典・脚注
- ^ “現代もなお生きている「縄文の思想」【前編】”. 集英社新書プラス (2018年9月5日). 2025年2月5日閲覧。
- ^ “現代にも生きている「縄文の思想」【後編】”. 集英社新書プラス. 2022年10月1日閲覧。
- ^ “擦文文化からアイヌ文化における交易適応の研究 瀬川拓郎”. 国立国会図書館. 2012年9月10日閲覧。
- ^ “私たちの内なる「縄文」|ちくま新書|瀬川 拓郎|webちくま”. webちくま. 2022年10月1日閲覧。
- ^ a b “瀬川拓郎さん(60)|ヒューマン”. asahikawa.hokkaido-np.co.jp. 北海道新聞. 2022年10月1日閲覧。
- ^ “交易の道を選んだ民族 『アイヌ学入門』考古学者・瀬川拓郎さん(58)”. 東京新聞. 2022年10月8日閲覧。
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