漢音の声調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 14:50 UTC 版)
漢音の声点資料は、早くとも平安時代初期の最終段階には現われる。その声調体系は主に以下の特徴がある。 広韻の平・上・去・入声は、漢音の平・上・去・入声に対応している(声母が濁音の上声が、去声に変わったもの、すなわち「濁上変去(全濁上声の去声化)」を除く)。 広韻の平声・入声字は漢音の中では、また「軽」と「重」の二類に分別区分され、その区分は、声母の清(軽)と濁(重)に対応する。 全濁上声字は漢音の中では去声となり、切韻の時代の後、中国音が起こした濁上変去現象を反映している。 漢音の六種調類の調値は、仮名によって加えた声点に基づいて推定すると、以下のようになる。 平声重 = 低平調 平声軽 = 下降調 上声 = 高平調 去声 = 上昇調 入声重 = 低平調 入声軽 = 高平調
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