滝浦静雄
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滝浦 静雄(たきうら しずお、1927年1月19日 - 2011年6月14日[1])は、日本の哲学者。東北大学名誉教授。
フランス及びイギリスの哲学を研究、メルロ=ポンティの翻訳を多く行った。
略歴
岩手県紫波郡紫波町出身[2]。1951年、東北大学文学部[3]哲学科卒業。1962年岩手大学助教授、1971年東北大学教授を経て、1985年東北大学文学部部長に就任[2]。1989年定年退官、名誉教授[2]。
その後岩手県立大学盛岡短期大学部学長、日本哲学会委員、日本現象学会委員などを務め、2005年秋に瑞宝中綬章受勲した[2][4]。
2011年6月14日、胃癌のため宮城県仙台市内の病院で死去[5]。84歳没。
著書
- 『想像の現象学』(紀伊国屋新書) 1972年
- 『時間 その哲学的考察』(岩波新書) 1976年
- 『言語と身体』(岩波現代選書) 1978年
- 『ウィトゲンシュタイン』(岩波書店、20世紀思想家文庫) 1983年
- 『哲学の再構築』(編、南窓社) 1987年
- 『メタファーの現象学』(世界書院) 1988年
- 『「自分」と「他人」をどうみるか 新しい哲学入門』(日本放送出版協会、NHKブックス) 1993年
- 『道徳の経験 カントからの離陸』(南窓社) 2004年
翻訳
- 『英雄と異端 反権力の思想史 第1』(バロウズ・ダンハム、木村毅, 明珍昭次訳、みすず書房) 1968年 - 1977年
- 『心像』(アラン・リチャードソン、鬼沢貞共訳、紀伊国屋書店) 1973年
- 『メルロー=ポンティの現象学的哲学』(レミ・C・クワント、竹本貞之, 箱石匡行共訳、国文社) 1976年
- 『ことばと意味 言語の現象学』(J・M・エディ、岩波現代選書) 1980年
- 『笑いと泣きの人間学』(ヘルムート・プレスナー、紀伊国屋書店) 1984年
- 『意志的なものと非意志的なもの』全3巻(ポール・リクール、紀伊国屋書店) 1993年 - 1995年
モーリス・メルロー=ポンティ
- 『行動の構造』(メルロ=ポンティ、木田元共訳、みすず書房) 1964年
- 『眼と精神』(メルロ=ポンティ、木田元共訳、みすず書房) 1966年
- 『弁証法の冒険』(メルロ=ポンティ、みすず書房) 1972年
- 『世界の散文』(メルロ=ポンティ、木田元共訳、みすず書房) 1979年5月
- 『心身の合一 マールブランシュとビランとベルグソンにおける』(M・メルロ=ポンティ、中村文郎, 砂原陽一共訳、朝日出版社) 1981年、のちちくま学芸文庫
- 『意味と無意味』(メルロ=ポンティ、みすず書房) 1983年
- 『見えるものと見えないもの』(メルロ=ポンティ、木田元共訳、みすず書房) 1989年9月
- 『人間の科学と現象学』(メルロ=ポンティ、木田元, 竹内芳郎共訳、みすず書房) 2001年
- 『哲学者とその影』(メルロ=ポンティ、木田元共訳、みすず書房、メルロ=ポンティ・コレクション 2) 2001年
- 『幼児の対人関係』(メルロ=ポンティ、木田元共訳、みすず書房、メルロ=ポンティ・コレクション 3) 2001年
- 『言語の現象学』(メルロ=ポンティ、木田元, 竹内芳郎共訳、みすず書房、メルロ=ポンティ・コレクション 5) 2002年
脚注
参考文献
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- 滝浦静雄先生略歴・研究歴 (滝浦静雄先生御退官記念号) 「思索」1989年
- 三浦宏 編『岩手人名大鑑1996―岩手日報創刊120周年記念―』岩手日報社、1996年7月21日。国立国会図書館書誌ID:000002543025。
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