湖沼の生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 14:06 UTC 版)
規模の大きい湖沼や古代湖は生物相が豊富であることが多く、たとえば琵琶湖には多数の固有種が知られる。多くの湖沼はあまり長い歴史を持っておらず、むしろ周辺の河川に棲む生物との関連性が強い。一般に人工湖は生物の多様性が小さい。 ただし、状況は湖沼の成因や性質、地域などによって大きく異なる。火口湖や塩湖の一部のように酸や塩類の濃度が高い場合、ほとんど生物の棲まない例、あるいはごく限られた生物のみが見られる例もある。 生物相そのものは、それが海水に起源を持つかどうかで大きく異なる。潟湖のような場合、極端な例では周辺の海と大差ない生物相を持つ例もある。一般に海は生物相が豊富であり、海水に起源のある湖は豊富な生物相を持つ。現在では完全な淡水であるが、かつて海水であったような湖では海産生物に類縁を持つ生物が見られる場合がある。たとえばバイカル湖には唯一の淡水産アザラシであるバイカルアザラシが棲んでいる。このような生物が見られた場合、この湖がかつて海との繋がりを持っていた証拠と考え、海水遺跡種と呼ぶ。
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